2021福島訪問先紹介

台湾の若者が訪問する福島県の7町村

東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴い避難指示等の対象となった福島県「田村市」「南相馬市」「川俣町」「広野町」「楢葉町」「富岡町」「川内村」「大熊町」「双葉町」「浪江町」「葛尾村」「飯舘村」を被災12市町村と呼んでいます。

この地域における被災者の人々の中には家族を失い、住居を失い、生活を失い、仕事を失い、現在もなお故郷に戻れないままの方々も多くいらっしゃいます。こうした状況から、人と人との分断、家族の分断などが起きています。これらの地域には早急かつ永続的な支援が必要です。

そのためには人々の生活基盤となる、地域の活性化、産業振興、つまりまちづくりが必要です。しかし、その取り組みは容易ではありません。

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今回、私たちは、その現状と復興への取り組み、そして福島の未来を探るために被災12市町村の中で、とくに浪江町・大熊町・富岡町・楢葉町・広野町・川内村・葛尾村を訪れ、中華民国(台湾)に向けて正しい情報発信をしてまいります。

7町村の現状

大熊町

【現状】阿武隈山系の東に開けた浜通り地方の中央に位置しており、東は太平洋に開ける。双葉郡に属する町。福島第一原発事故を受けて、町役場と住民が会津若松市や郡山市などに退避し「帰還困難区域」となり立ち入りが厳しく制限されていた。その後、徐々に緩和され、復興拠点の大川原地区・大野駅周辺の一部が避難指示を解除された。

浪江町

【現状】2019年3月31日に一部の全域避難指示は解除されたが、2020年2月までは「帰還困難地域」が町内の大半を占め居住人口は激減した。また福島県の最東端にあたる町内東部の請戸漁港は震災で壊滅状態となったが、現在、特定第3種漁港として復興して、請戸地区に一部の水産関係も戻っている。

富岡町

【現状】仮役場が郡山市に移転され、多くの住民も避難していたが、2017年3月6日より本庁舎にて町役場の業務の一部を再開し4月1日より「避難指示区域」が解除された。桜で有名な夜ノ森地区も復興しつつある。

楢葉町

【現状】町の北東端に東京電力福島第二原子力発電所の1~4号機が立地しているため、町の居住者のいる全域が「警戒区域」に指定される。2012年8月10日に立入可、宿泊不可の「避難指示解除準備区域」となり、2015年9月5日に避難指示が解除された。「笑ふるタウン」の拠点を中心に復興が進んでいる。

葛尾村

【現状】村内全域が「警戒区域」または「計画的避難区域」に指定され、全村民が村外に避難したが、「帰還困難区域」を除き2016年6月12日に「避難指示」を解除。現在、再生可能エネルギーをベースとしたスマートコミュニティや移住定住促進に取り組んでいる。

川内村

【現状】仮役場を郡山市に移転したが2012年4月に村民がいち早く村に戻る。2016年6月14日に全域の「避難指示」を解除した。阿武隈高地の中央部に位置し、阿武隈高地の最高峰「大滝根山」東斜面に立地していて自然が豊かである。NPO法人元気になろう福島の拠点がある。

広野町

【現状】古くから農業と浜街道広野宿の宿場町として栄えた。日本サッカーの聖地「Jヴィレッジ」の半分ほどがある。原発事故後、町全域が「緊急時避難準備区域」に指定され、役場移転、町民避難がなされた。2012年3月1日に役場は戻り「警戒区域」は2013年11月現在解除されている。